本気と冗談の境界線 #4

和真くん・・・
−状況が理解出来ないみたいですね。瑞樹さんは今俺に押し倒されてるんですよ、分かりますか
なんでっ
−瑞樹さんの言ったスキと俺が瑞樹さんに対して思うスキとは意味が違うから
和真くんそれなら私の話もちゃんと聞いてっ
−・・・少し黙ってもらいましょうか
えっ何、和真く・・・
−・・・・・・状況がまた理解できませんか?俺に今キスされたんですよ、好きでもない俺にね
・・・和真くん
−前からちゃんと分かっていたんだ
え・・・
−いくら瑞樹さんを好きになっても、いくら瑞樹さんを抱きしめたいと願っても、瑞樹さんにとって俺はただ一人の生徒でしかないんだから俺が瑞樹さんに「好きだ」といわれることはないんです
・・・かずま、くん
−それも分かっていたけど・・・俺は瑞樹さんを諦められなかった。けどこんな形で俺の気持ちを伝えることになるなんて思わなかったな
・・・かず、ま、くん…
−・・・手荒な真似をしてすいませんでした。今日はこれじゃぁもう授業にならないので帰ってくれますか
そっそんなっ
−俺の気持ちも察してください。・・・それにこれ以上あなたを傷つけたくない
和真くんっ
−起き上がれますか?えっとノートと筆箱ちゃんと鞄にしまって下さい
和真くん、聞いて
−鞄はっとそっちにありますね
・・・無かった事にしようとしてるの?
−コップは俺が片付けておきますから。さぁもう行きますよ
・・・・・・和真くん。話があるの
−・・・今の俺にそんな余裕はありません。早くしてください
それなら実力行使だよね。年上だという特権使わせてもらわないと
−何いってるんですか早く支度を・・・
グイッ


後悔なんて絶対にしないために。