交差点 #6

眼を開けたとき 最初に眼に入ったのは 白い天井らしいものだった
何処にいるか分からなかった


最初に聞こえたのはお母さんの声
そして次々に上がる安堵の声が3人分あった


謝る声と良かったという声が聞こえたから
生きていることが分かった


声を出した
ごめんなさい と口が動いた


そうしたら全員がすすり泣く声が聞こえた
今更ながらに罪悪感に襲われた


衝動的だったからあまり自分でも覚えていない
けど
生きていて良かったと思える


もう壊れなくて良い
もう一人で悩まなくていい


こんなに私の周りには助けてくれる人がいるんだから
支えてくれる人がいるんだから


もう一人で涙を流さなくていいんだ